大石林山のゴキブリたち
先日、日本から35年ぶりに新種のゴキブリが発見されたというニュースがありました。
【国立科学博物館】35年ぶりに日本からのゴキブリ新種の発見 ~森林で分解者として有益なゴキブリの日本での多様性解明に一歩近づく~|文化庁のプレスリリース
嫌われる虫代表のゴキブリですが、
人家の中に出現するのは、1割程度であり、それ以外のゴキブリは、森林の朽ち木や洞窟などに生息して、朽ち木などの有機物を食べて生活しており、人間とはほとんど関わりのない生活をしています(上記ニュース記事より)
ということで、大石林山の森の中にも色々な種類のゴキブリが生息しています。
夜の散策で気になった物は撮影するようにしているのですが、あまり表に出す機会もないので、この機に乗じて紹介したいと思います。
アミメヒラタゴキブリ Balta notulata
翅の網目模様が美しいゴキブリです。初めて見たときは「こんなゴキブリもいるのか…!」と衝撃を受けました。
幼虫も派手な見た目をしています。ツワブキの花に止まっているところ。
森林性ですが、筆者の家の台所にもたまに出ます。
ミナミヒラタゴキブリ Balta vilis
アミメヒラタゴキブリに似ていますが、胸部の模様が違います。桑の実を食べて?吸って?いるところ。
ウスヒラタゴキブリ Megamareta pallidiola
森では一番よく見る種類で、よく木の葉の上に止まっています。
ウルシゴキブリ Periplaneta japanna
漆塗りのように艶のあるゴキブリ。オキナワヒラタクワガタと一緒に蜜を舐めていました。
ヒメマルゴキブリ Perisphaerus pygmaeus
ダンゴムシのようなフォルムをしていて、丸くなることができるという面白い性質があります。
これはその幼虫…でしょうか?ちょっとわかりません。
リュウキュウクチキゴキブリ Salganea taiwanensis ryukyuanus
名前の通り、森の中で朽ち木を食べて育ちます。八重山諸島には別の亜種(タイワンクチキゴキブリ)がいます。
以上6種類のゴキブリを紹介しましたが、森の中にはもっともっとたくさんの種類がいるはずです。
今回確認された新種を含むルリゴキブリ属の3種はトカラ・奄美や八重山にだけいて沖縄本島からはまだ見つかっていないようなので、どこかに未知の種がいるかもしれません。
(博物館・服部)
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