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2022年04月19日

流星の音

一昨日4月17日の深夜23時36分~37分ごろ、「ドン」という遠雷のような遠花火のような音を聞いた人はいませんか?

もしかするとそれ、流星の音かもしれませんよ?



その日自室で寛いでいたところ、外から「ドドン…」というくぐもった音が聞こえました。

「雷かな、どれどれ」と思って流星観測をチェックしてみると、そこにはなんと長大な流星が映っているではありませんか!


流星の音
発光開始側、南西カメラ、下の山は安須森です

流星の音
画面下から上へ、南西高空カメラ

流星の音
消滅点側、北東高空カメラ

時刻を見ると、音を聞いた3分前。周りには雷雲などありませんでした。

さっき聞こえた音は雷ではなく、この流星によるものだったのです!

明るさはマイナス1.3等級、既知の流星群には属さない「散在流星」でした。


流星の音

図のように、久米島の東から本島北部上空を通過したものと推定されます。
(※1点からの観測データしかないので誤差は大きいです)



地震計のデータを確認してみると、


流星の音

流星の音

名護豊原や伊平屋島でそれらしい時刻に振動が捉えられていて、本島北部一帯で音が聞こえた可能性があります。

(※気象庁の連続波形画像に加筆 https://www.hinet.bosai.go.jp/strace/



残念ながら音の観測データはないのですが、流星の動画はこちらでご覧いただけます。
こちらに向かって流れてきたこともあり、随分とゆっくりに見えます。
https://www.youtube.com/watch?v=K_VjkFACf0Q



明るい流星や火球では衝撃波・爆発音が地表に到達するケースがしばしばあるようです。

今回のものはマイナス1.3等級と極端に明るくはなかったのですが、音が聞こえ、地震計にも振動が捉えられていたので驚きました。



5月6日ごろにはみずがめ座η流星群が極大になります。
出現は明け方です。

ピークがなだらかなので、5日や7日の未明でも見ることができます。
早起きしたら眺めてみてはいかがでしょう。


(博物館・服部)


タグ :流星天文

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Posted by 大石林山 at 14:40│Comments(0)自然の話題
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