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2023年06月04日

台風中心部での気圧変化

1日から2日にかけて沖縄本島付近を台風2号が通過しました。

大石林山では強風のため2日間閉園したほか、駐車場のリュウゼツランが長い花茎ごと大きく傾くなど影響が出ました。


台風中心部での気圧変化

台風中心部での気圧変化

台風中心部での気圧変化

間近で迫力のある画が撮れるようになったのは怪我の功名でしょうか。
無事に咲いてくれるといいのですが。



さて、今回の台風は大石林山のすぐそばを通過し、2日の午前3時前後には中心付近の風の弱い領域「台風の目」に入りました。


台風中心部での気圧変化
気象庁サイトより

台風の中心付近で風が弱まる様子が、国頭村辺戸の社宅の観測データにしっかりと残っていました。

台風中心部での気圧変化

午前2時過ぎから4時過ぎにかけて、約2時間にわたって無風状態になっていました。
最低気圧は972hPa前後を記録し、これは気象庁発表の中心気圧975hPa(速報値)と概ね一致しています。

(2日の8時30分~10時ごろにかけて停電があり、記録が少し途切れました)

社宅ではメインの気象観測とは別に、使わなくなったiPhoneを活用して気圧の観測を常時行っています。
iPhoneには気圧センサーが内蔵されていて、これがなかなか精密で優秀なのです。

(このセンサーは主にヘルスケアアプリの階段の上り下りの検出などで活用されています)

台風中心部での気圧変化

「なんだ、上の図と一緒じゃないか」と思われるかもしれませんが、細かく見ると全然違うのです。
台風が最接近していた、2日の0時~6時を切り出してみましょう。


台風中心部での気圧変化

台風中心部での気圧変化

メインの気象観測では記録が5分ごとにしか残らないので大まかな変化しか見えませんが、iPhoneの観測では1分ごとに残せるので細かな変化がわかります。
台風通過時の気圧はただ単調に下がって上がってではなく、複雑に変化している様子が見て取れます。

「デジタル台風」で過去に大石林山の近く(30km以内)を通った台風を調べると、1957年以降で27個もありました。
2~3年に一度は台風の目に入っているようです。
http://agora.ex.nii.ac.jp/cgi-bin/dt/search_name2.pl?gid=a0f34f0c6fc010d92f33983abd057977&lang=ja&lat=26.857226&lon=128.254534&radius=30&basin=wnp


(博物館・服部)


タグ :台風

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Posted by 大石林山 at 17:07│Comments(0)自然の話題
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