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2020年03月23日

やんばるの宝石、ハグルマヤママユ

日本に蝶(ちょう)は250種類ぐらいいるそうです。


では、蛾(が)はどれぐらいいるでしょうか

今までそんなこと考えたことがないかもしれませんが、ちょっと想像してみてください。

蝶と同じぐらい?2倍?5倍?10倍?さすがにそんなにはいない?





いやいやそれが、もっと多いんです。

日本にはおよそ6,000種の蛾がいると言われていて、今も次々と新たな発見があったり、同じものだと思っていたら実はよく似た2種類が混ざっていた、なんてこともあります。


そのうち沖縄島(沖縄本島)では1,000種ほどが確認されていて、大石林山ではまだ1年半しか観察していませんが500種以上の蛾が確認できています。

月明かりがなくて蒸し暑い夜など、条件がそろったときには一晩で100種以上見られることもあります。

本当に自然が豊かな場所だと実感します。


昨日の夜も、


やんばるの宝石、ハグルマヤママユ
ベニイラガを初めて見たり、

やんばるの宝石、ハグルマヤママユ
大きなシンジュサンが来たり、

やんばるの宝石、ハグルマヤママユ
ミナミノクロシャチホコ(左)とツマキリヨトウの一種(右)の小動物チックなもふもふツーショットが撮れたりしました。

やんばるの宝石、ハグルマヤママユ
裏側というか表側というか。





さて、私がこの場所で蛾の観察を始めたとき、図鑑で見て「いつか見たいなあ」と憧れていたのがタイトルにもあるハグルマヤママユです。

ヤママユガの中でも小ぶりながら鮮烈な黄色と大きな赤い模様は異彩を放っていました。


やんばるの宝石、ハグルマヤママユ

観察を始めて1月半ほどで出遭うことができ、図鑑と同じその姿に感激しました。
その後の調査で3月~10月にかけてコンスタントに出現しているようだとわかりました。


やんばるの宝石、ハグルマヤママユ

昨年の夏休み、キャンプ体験の際には明かりに来たハグルマヤママユを見た子供が「ピカチ○ウみたい!」と言ったのを聞いて、そのセンスに脱帽しました。

やんばるの宝石、ハグルマヤママユ

世界でも沖縄島と奄美群島にしかおらず、地元の人もあまり見たことがないという不思議な生き物。

そんなハグルマヤママユをはじめ、数百種の蛾(とほかの生き物たち)が育まれているこの環境を、これからも守っていきたいものです。




(博物館・服部)


タグ :昆虫

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