2022年12月19日
地底ののぞき穴―洞穴調査①
サンゴ礁に打ち付ける波が「真珠のネックレス」を描いたような西海岸の海を眺めながら、名護市を北上すること40分。前方を眺めると、奇妙な山の形が出現する。まるで映画で見覚えのあるような「平原に寝転び天を仰ぐアメリカインディアンの寝姿」だ。また、最北端の辺戸岬側から眺めると、シノクセ、アフリ、シジャラ、イヘヤと何やら呪文のような名前の続く4連山である。これが大石林山である。
石山は、2億5千万年前の石灰岩からできている。南の大洋で形成されたサンゴ礁が大陸移動のベルトコンベアに乗り、終着点のここまでたどり着いた。地球の奥へ向かうコンベアに乗り損ねたサンゴ礁の一部が「付加体」として現われたのがこの石山である。この地は、地球の不思議な営みを実感できるところでもあるのだ。
石灰岩は、空気中の二酸化炭素を溶かした雨水には弱い。吾身が削られるからである。時には深く抉られる。それが洞穴である。今回、山の自然の姿を把握するため洞穴の実態を調べた。そのほとんどが井戸を思わせる「たて穴」で、その数は無数でまるで蜂の巣のようだ。(写真1,2) 不思議なことだ。「いかなる疑問であれ、答えは自然のなかにある」は、私の座右の銘である。切りつ切られつの岩のキズ、・・・洞穴形成の誘因に近づいた気がした。(写真3) 詳細は次回に譲ることにしよう。
写真1:真上から見たたて穴

写真2:岩の割れ目にできたたて穴

写真3:いろいろなことを教えてくれる岩のキズ

(文責 名誉館長 大城逸朗)
石山は、2億5千万年前の石灰岩からできている。南の大洋で形成されたサンゴ礁が大陸移動のベルトコンベアに乗り、終着点のここまでたどり着いた。地球の奥へ向かうコンベアに乗り損ねたサンゴ礁の一部が「付加体」として現われたのがこの石山である。この地は、地球の不思議な営みを実感できるところでもあるのだ。
石灰岩は、空気中の二酸化炭素を溶かした雨水には弱い。吾身が削られるからである。時には深く抉られる。それが洞穴である。今回、山の自然の姿を把握するため洞穴の実態を調べた。そのほとんどが井戸を思わせる「たて穴」で、その数は無数でまるで蜂の巣のようだ。(写真1,2) 不思議なことだ。「いかなる疑問であれ、答えは自然のなかにある」は、私の座右の銘である。切りつ切られつの岩のキズ、・・・洞穴形成の誘因に近づいた気がした。(写真3) 詳細は次回に譲ることにしよう。
写真1:真上から見たたて穴

写真2:岩の割れ目にできたたて穴

写真3:いろいろなことを教えてくれる岩のキズ

(文責 名誉館長 大城逸朗)
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